ちゃぷれんの広場

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5がつのコラム (2025年05月01日)

〈チャプレンのコラム〉

「みんな違っていていいのだよ。」

詩人の相田みつをさんが書かれたものの中に、「トマトにいくら肥料をやっても、それはメロンにはならない」という名言があります。

トマトよりメロンの方が高級であるというのは、人間が思っている価値観なのであって、トマトが無理にメロンにならなくてもよい。「トマトはトマトの命を、一生懸命に生きる」、「メロンは、メロンの命を、一生懸命にいきる。」それで良いのだと言います。

相田みつをさんのこの視点は、キリスト教保育の根幹である「神様は、子どもたち一人ひとりを大切にしてくださっている」ことと通じるものがあります。キリストの使徒として生涯を送ったパウロは、聖書の中で、私たちを「キリストの体」として表現しています。もし私たちが、みんな「目」であったから、体としてはうまく機能しません。目だけでなく、鼻や口、手や足など、さまざまな部分によって構成されているからこそ、体はうまく機能します。そのように私たちは、神様からそれぞれ違った賜物(たまもの)をいただいているのだとパウロは言います。それは、私たち一人ひとりの違った「個性」・「自分らしさ」と言ってもよいかもしれません。

「みんな違っていていいのだよ。」私たちは、そのように違いのあるお互いを大切にしていくことが、本当の平和と一致に向かっていく道筋なのだと思います。園での生活を通して、私たちは、このことを、個性豊かな子どもたち一人ひとり

の姿から学ばされている気がいたします。