園長先生のコラム

10がつのコラム (2025年10月01日)

❀チャプレンのコラム❀

「魂のゆくえ」

先月のコラムでは、葉っぱと葉っぱの隙間から小さな蕾(つぼみ)が出ているのを発見したというお話をしました。教会宿舎のアサガオの成長日記です。

小さな蕾(つぼみ)を発見した8月13日から数えて11日目、8月24日に初めてのアサガオの花が顔を出しました。それ以降、顔を出しては、夕方にはしぼみ、また次の日の朝、違うところから顔を出すといった具合に、日々、表情を変えながら、今私がこのコラムを書いている9月23日現在も、たくさんの顔を見せてくれています。ときより風が吹くと、何の抵抗もしないで、ありのままに揺れているその姿を見つめていますと、なんだか穏やかな気持ちになります。

そんなある日、Quruli(くるり)というバンドの「魂のゆくえ」という歌を聞きながら、ふと胸の中で揺れているアサガオの花を思い浮かべておりました。

「輝かしい未来は 胸の中で咲く花のよう そこで揺れたものは 魂のゆくえと呼ばないか」

私たちには、生きているものとしての「こころの動き」というものがあります。日々姿を変えるアサガオのように、私たちのこころは、常に動いています。泣いたり笑ったり、いつも不安定なものです。けれども、こころが動いているということは、そのこころが今もどこかに向かおうとしているからなのではないでしょうか。こころには必ずたどり着く場所があるのだと思います。それを、私たちのこころの最も深いところにある「魂のゆくえ」と言い換えることができるのかもしれません。私たち一人ひとりの人生は、不安定の中にありながらも、こころが一番安心するところ、「魂のゆくえ」を探し求める旅路なのだと思います。