園長先生のコラム

7月のこらむ (2022年07月01日)

〈チャプレンのコラム〉

サルの方がまし??

高地 敬(こうち たかし)

少し前、テレビで「ベニガオザル」の生態について紹介していました。タイの山に住んでいて、京大の先生が観察に行っています。このサル、お互いに自分の唇や腕を相手に甘嚙みさせたり、赤ちゃんを母親から預かって、その赤ちゃんを他のサルと触りっこしたりします。オスが急所を触り合うこともあります。自分の弱いところを差し出して信頼関係を確認しているのだと解説されていました。弱いサルなので、できるだけ内輪もめしないようにして群れを守る。ただ、オス同士が激しく争う時は、赤ちゃんたちが間に入って、触りっこさせて喧嘩が収まることもありました。

1匹の若いメスが出産しますが、とても引っ込み思案で群れに溶け込めません。子育ても良く分からず、赤ちゃんを逆さにだっこしていることもありました。ある時赤ちゃんのうしろ足が絡まって歩けなくなっていて、お母さんはエサを探すとき赤ちゃんを地面の上に置きっぱなしにしています。先生が次に観察に行くと、赤ちゃんは歩けるようになっていて、お母さんも群れの中にいました。おそらく群れのみんなでその親子を助けたのだろうと言われていました。

もう一つ、これはアメリカの小説の中の言葉、「人間は2㎏の脳を持つようになり、ウソをつくようになった。(正確には脳は体重の2%の重さ)」 人間はサルから進化した割には、サルが持っていたものをいろいろ失い、余計なものを身につけてしまっているようです。