園長先生のコラム

10月のこらむ (2022年10月01日)

〈チャプレンのコラム〉

「あなたたちの再生」

高地 敬(こうち たかし)

どのご家庭も毎日とてもあわただしい日々をお過ごしなのだと思います。ゆっくり好きなことをしたり、ぼーっと景色を眺めたり、じっくり本を読んだりするのは、なかなか難しいことが多いと思います。そんな中でも「大事なことって何だったかなあ」と時々は考えることができればと思います。

ずいぶん前、こんな話を聞いたことがあります。
「私は大福餅が好きです。大福餅は少し置いておくとお餅が固くなるので、昔は火であぶったものです。するとお餅が柔らかくなって食べられるようになるのですが、お餅に破れ目ができて、そこから中の餡(あん)がじんわりと出てきてしまいます。それで慌てて食べます。お餅のいちばん薄い、弱いところから中の大事な餡が出てきます。大事なものは、厚い、強いところからではなく、弱いところから姿を現すということだと思います。」

子どもたちも同じかもしれません。わが子が頑張ったときには、こんなことが続くようにと願います。頑張れなかったとき、弱虫だったときには、もっと頑張ってほしいと願います。でも、弱虫のときにも、その子の大事なメッセージがにじみ出ているのではないでしょうか。「こんなときにこそ、目を向けてやさしい声を掛けてほしい。」人がめげているときに、どんな言葉をかけたらいいのか戸惑うことが多いのですが、言葉よりも表現力豊かな心を向けることはできるかも知れません。