3がつのコラム (2026年03月01日)
「TOMMORRW」
岡本真夜さんの歌、「TOMMORRW」を思い出しました。次のような詞で
始まります。
「涙の数だけ強くなれるよ アスファルトに咲く花のように」
ここで出てきました「涙(なみだ)」とは、「心の涙」、さらに突き進めて言えば、「心の傷」と呼べるのではないでしょうか。私たちは、日々の生活の中で、人間関係や育児における悩みや葛藤を抱えています。あるいは、大切な人を失い、生きることの喪失を経験することもあります。そのように、私たちは一人ひとり、何かしらの「心の傷」を負って生きています。
問題は、そうした「心の傷」を、自分の中だけに閉じ込めてしまうことにあるのではないでしょうか。本当は心の中で泣いているのだけれども、それを人に見せることができず、ついつい頑張らないといけないと思ってしまいます。
けれども、辛いこと、思い悩むことがあれば、遠慮しないで、誰かに相談すること、自分の弱音を吐くことは、生きていくうえで、とても大切なことなのだと思います。勇気のいることなのかもしれませんが、自分の抱えている辛さや思い悩んでいることを、誰かに話すことによって、その相手も、もしかすると自分と同じような「心の傷」を負っていることに気づかされるのかもしれません。自分一人だけではなく、誰かと「心の傷」を共に分かち合うことができれば、慰めが与えられます。
紀元50~60年頃にイエス・キリストを宣べ伝える使徒として活躍したパウロは、コリントの教会に宛てた手紙の中で、次のようなことを書いています。神さまから与えられる恵みは、私たち自身の「心の傷」、「弱さ」の中においてこそ、十分に発揮されるのだと。
私たちが負っている「心の傷」は、決して恥じるべきものではありません。むしろ、自分の中にある「心の傷」を知り、それを受け入れること、そして、それを誰かと分かち合うことを通して、そこに神さまの恵みが働くのだと思います。
そのように、私たちは、「心の傷」を負いながらも、「アスファルトに咲く花のように」、弱さの内にあって強く生きてゆきます。
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